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『遠く離れて』。

Photo  大島史洋さんの『遠く離れて』(ながらみ書房)。

 小学館を退職されたあたりからの歌。

 大島さんならではの、無理をしない表現から、おかしみやさびしさが染み出てくる歌。

 詰め込んだり、仕掛けをしたり、物欲しそうなところが全くない、潔い余裕の歌と言った感じがする。

・ホチキスの部分をちぎりシュレッダーに十年分の書類を捨てる

・アパートに住みし日あればアパートを見つつ間取りを思うときあり

・出できたる古き写真につくづくと死者を数える吾が目はありぬ

・折々にわが思い出す写真あり納豆を食う高見山の髯

・後ろ手に歩めばこの世の顛末を見抜いたような顔つきとなる

 などなど、いいと思った。

 装丁は、花山周子さん。この人の絵と装丁はとても良くとても好みである。

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