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桃であることの。

Ca3g1617  仲間の読書会で笹井宏之さん『ひとさらい』を読む。

 震災後、2度延期して、ようやく実施。

 新宿駅東口あたりは、午後6時半でも、なんだか薄暗かった。

 中国人観光客はいないし、広告のための下品なトラックもない。

 7人がそろい、他のひとりは選歌のみの参加。10首選を述べ合ってポイントや作風を語ってゆく。他の人の解釈に納得することが多々ある。

 第一歌集だし、粗いところはある。どう考えてもムリな表現もある。 

 それでも、「未来」に入る前に、独学でこれだけの表現ができたのはやはりすごい詩質である。

 かなり選は重なった。私のベスト5首。

・しっとりとつめたいまくらにんげんにうまれたことがあったのだろう

・内臓のひとつが桃であることのかなしみ抱いて一夜を明かす

・だんだんと青みがかってゆくひとの記憶を ゆっ と片手でつかむ

・あまえびの手をむしるとき左胸ふかくでダムの決壊がある

・かおをあらう 遥かなものの手ざわりが確かなものに置き換えられる

 写真は、無関係に、新大久保〈一六八〉の肉団子刀削麺。

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