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『マトリョーシカ』。

 浦河奈々さんの第1歌集『マトリョーシカ』(短歌研究社)を読んだ。

Photo 面識はないが、雑誌の新人賞候補などで印象的だった。1966年生まれ。茨城県の人。

 理由は明らかでないが、壊れそうな、あるいは壊れつつあるところぎりぎりになんとか踏みとどまっている心が見える。

 ひりひりと、という批評用語がよく使われけれど、まさにそのひりひりとした現実との摩擦が読み取れる歌群。

 呑気に生きているのが恥ずかしくなるほど、生きることそのものに対しての問いを発されている感じがした。

 何首かあげる。

・シャンパーニュの泡を見ており何もせず消えてゆくこと怖いだらうか

・白孔雀も月下美人も生きるとは展くことなり吾はくるしゑ

・「松林図」ひつそり見て来しわたくしはバス停で社宅の奥さんに遭ふ

・砂の城かためるやうに抱きくるるきみ行きしのちわれ崩れゐき

・植物を枯らしたやうに切なくてベッドに動かぬ君の頭(づ)を撫づ

・実家のわれはいつもほんのり花柄の少女のやうなスリッパを履く

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ホブゴブリン。

 過日、「エリック・クラプトン&スティーヴ・ウインウッド ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン」を見に行った。

Photo  ライブ映像を映画館で上映するもの。一種のイベントだと考えればいいのかも。

 都内では、六本木でしかやっていない。ので、久々に六本木ヒルズへ。

 20曲のライブが90分に編集されている。これはとても残念。

 先行発売されている、(インタビューなどが入った)200分のDVDに勝てない。でも、大画面は良い。クラプトンの手元が大写しになっているのがよく見えて感動。

 40年前にバンドを組んだことのある二人が、60歳を超えて仲良く舞台に立っている。とても楽しそうだし、幸せなことだろう。ふだん聞かない曲も多くておもしろかった。

 そのあと、近くの「ホブゴブリン」へ。
 イギリス風のパブ。お客さんの半分くらいが外国人のようす。
 クラプトンの好物という、フィッシュ・アンド・チップス、やナチョスのチーズがけなど。さすが六本木である。暗くて写真はだめだ。

 クラプトンは、東京に来ると、原宿にあるトンカツ屋に通っている聞いた。やっぱりイギリス人は揚げ物が好きなんだ、という話になる。

 代わりに、〈オリエントスパゲティー〉

 「牛挽き肉とマッシュルーム、香味野菜のラグー、三種チーズ、クラッシュエッグがけ(野菜たっぴりの牛肉ボロネーゼの隠し味に、鶏レバーとイベリコ豚の生ハム脂でコクをつけました! 限定50食!)」

を載せてみる。これは能書きどおりにうまかった。写真は地味ですけど。

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都築直子さんの書評。

 「短歌研究」10月号に、都築直子さんが書評をお書きくださっている。

 この欄は、おそらく編集部からの依頼でなく、ご自分で対象歌集を選ばれるのだと思う。そのトップにしてくださったのは、とても光栄である。ありがとうございます。

 ミシシッピは、綴りがややこしいので、アメリカ人の子供が自慢げに言うんです。日本語だと、バラって漢字を書けるよ、みたいな感じで。
 南大門の歌は、知らなくても、ナンセンス短歌として成立するかと思ったんです。成功していないかもしれません。

 ハイブロウは、ハイブラウ(highbrow 高い眉)とも言う。そうでもないんだけどな。

Photo

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『二丁目通信』。

Photo_3 藤島秀憲さん『二丁目通信』(ながらみ書房)を読む。

 1960年生まれ。「心の花」の歌人。第1歌集。

 お母様を亡くされ、認知症のお父様とのお二人暮らしのようだ。
 「無理心中用の太縄わが家にありき」とか、「失業期間が延びる」などのフレーズが出てきて驚く。

 佐佐木幸綱氏が跋で、
「読みようによっては、この歌集は、介護歌集と読むこともできるだろう。」「現実を訴える代わりに、父の物語、父と息子の物語へと読者はいざなわれる。」
 という。そのあたりはもちろんポイント。

 だが、それを超えての、純粋な作品として(というのがあるとして)のおもしろさ、巧さがある。山崎方代のような雰囲気もある。歌のツボを心得ている歌人なのだ。輪郭はわかりやすい歌集だが、一首づつはもっと深いところにふれているかもしれない。

 しかし、それで救われるほどの甘い現実ではない。作者を知らなければ他人事だが、そうではない。しっかりと歌集を読むことが作者に対してできる唯一のことだろうか。

 こんな歌がいいと思った。

・乱暴に、たとえば土管を持ち上げるように庭から父を抱き上ぐ

・ロッカーとデスクの抽斗空(から)にする作業をまたもしているわれは

・二年分の私物のつまる袋下げ出所のごとく社を去るわれは

・印鑑は文明堂の箱の中 母の慣(ならい)を受け継ぎ暮らす

・墓石の文字をなぞればずきずきと人差し指が人を恋うなり

・空き缶がはじめてしまった戦争のごとく階段最後まで落つ

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税についての。

Photo_2  あれやこれやで、勤務校が学校閉鎖になっている。

 大事なものは持ち帰って、おうちで仕事をしております。

 雑感、その1。

 秋の交通安全運動(?)の時期。

 近所の交差点でも、壁に皆藤愛子ちゃんのポスターを貼って、その下で座っているだけの、見るからにご老人という感じのご老人たちがいる。

 ときどき立ち上がって、横断歩道の前で黄色い旗をかざして、通せんぼする。

 赤信号青信号の区別くらいはつきますよ、と言いたいところだが、じっと耐える。笛の音がうるさくて迷惑。

Photo_2  その2。

 職員室に、「中学生の『税についての作文』原稿用紙」が積まれている。

 ふつうのA4の400字詰め原稿用紙。まさに税金の無駄。

 中央の橋の部分に、「全国納税貯蓄連合会・国税庁」と書いてある。

 私たちは、お馬鹿でございます、と喧伝しているようで、とてもかわいそう。

 写真上は、〈一六八〉の、「五目やきそば(かたい麺)」。

 下は、「豚肉細切甘辛炒定食」。なんだ、チンジャオロースーじゃないか。うまいうまい。

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『ざくろの水脈』。

Photo  水上比呂美さんの第1歌集『ざくろの水脈』(柊書房)が届く。

 家事全般をはじめとして、パステル画、似顔絵など、いろいろと創造的な活動を続けていらっしゃる人。

 何事にも器用な(ヴァーサタイル)な人という印象。

・秋ぞらのかけらと思ふ小石川植物園のつゆくさのむれ

・カーテンを開ける音して日曜は恋する次女が一番に起く

・どくだみが枯れつくしたる正月の庭に水道メーターの蓋

・木蓮は百のグラスをかかげつつ弥生の雨をしづかに受けぬ

・ゴーヤーの中にぬくときわたありぬ南方熊楠(みなかたくまぐす)ねむりゐるがに

・幸せの引換券があるならば恐ろしからむその四(よ)つの角(かど)

 誠実で器用な水上さんがよく表れた歌集だと思う。だた、ときに丁寧になりすぎることがあるかもしれない。余計な説明を入れてしまうというか、あれこれと詰め込みすぎてしまうというか。

 目線に起伏や振幅が少ない感じもあった。ここに挙げたようなおもしろい比喩を作れる人だ。歌はもともと巧いのだから、もっと突き抜けたままの部分があると、もっとすごーい歌が生まれると思う。

 これからもよろしくお願いします。

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『白鳥よ』。

 藤岡成子(しげこ)さん第2歌集『白鳥よ』(本阿弥書店)を読む。

Photo 兵庫県加西市にお住まい。「コスモス」「棧橋」の仲間である。

 4年間に4人の家族を亡くされたという。最愛のご主人も亡くされたのだ。私には想像できないくらいのお気持ちであろう。

 いつも自然に明るくいらっしゃる藤岡さんを歌集で読み、がくぜんと無力感に襲われた。

 跋に小島ゆかりさんは、

ときどき、ぎょっとするような悲しみの深淵を覗き込みながら、この時期の作者の心を占めていたのは、むしろ喪失感と孤独感であったようだ。

しかし、藤岡さんの表現は、わずらわしい迷路をくぐったりはしない。正直にまっすぐに言葉が出てくる。

と書く。後半は、藤岡さんの人柄と歌柄の両方に対する言葉のようだ。

 抽出は夫君の歌ばかりになるが、一冊からは藤岡さんの命の力の大きさが感じられた。短歌であるべき言葉を短歌で読んだ気がした。

・忘るるは忘らるることさういへばこのごろあなたの声が聞こえず

・楽しかつたときつと言ふからわたくしの柩に真紅の薔薇を置いてね

・「ただいま」は「愛している」の同意語と心底思ふ夫を亡くして

・耳の奥に夫の住みゐて思はざる時にもの言ふ「早く寝なさい」

・さびしさを仕舞へと神はつくりしか諸の乳房やはらかくある

・胸底に護符としてある夫の名を生き惑ふたび声にするなり

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『ひかりの拍手』。

 片岡絢さんの第1歌集『ひかりの拍手』(柊書房)が届く。

Photo 片岡さんは、2002年に「コスモス」入会、05年に「棧橋」参加。07年には「桐の花賞」も受賞している。有望な若手である。

 帯の高野公彦氏の言葉に、

片岡絢の内部には、デリケートな現代乙女と、天衣無縫な古代人が棲んでいる。

 とある。言い得ている。

 瞬間を大切に見つめる視線と自分に正直に発言する心がある。

 そこから、人生や死や自己の存在の不思議さと恐怖を照射している。

 荒削りだけれど、その勢いが独特の倦怠感のあるリズムを生んでいていい。

 少しだけ引用する。たくさんの人に読んでもらいたい作者だ。

・なぜかまた怠けたくなる二百枚入り箱ティッシュ空になるころ

・「住民票一通三百円です」ともう千回は言つてるだらう

・死んぢやつてからでは遅いお土産に今日はケーキを買つて帰らう

・朝のホームに並ぶサラリーマンの顔死んだあとよりつまらなさうな

・母が顔を洗ふ水音聴きゐたりいつかかならず死ぬ母の音

・響くがに咲く紅梅に寄りゆけり わたしは誰か、誰でもよいか

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キバナコスモス。

Photo_4 「棧橋」100号批評会翌日の記念散歩?の下見へ。

 新橋駅→浜離宮庭園→(水上バス)→浅草というルート提案している。詳細はまだまだ未定。

 浜離宮では、キバナコスモス?が盛ん。落ち着いた感じの客層。

 水上バスは500人乗りだったけれど、かなりの混雑。はとバスツアーのお客さんも多い。東京の人でもなかなか乗らないと思う。

Photo_2  浅草は大混雑。数年前の遠足以来の浅草。

 「雷門満留賀」で食べて、浅草寺、花やしきへ抜け、合羽橋道具街へ。あれこれどじっくり見てしまう。

 小ぶりの中華鍋を衝動買い。中華鍋なのに、レジ袋(厚めではあったが)に入れてくださる。東京厨房というお店。

Photo_3 せっかくなので、神谷バーに戻る。 1階は超満員だったが、見知らぬ方のご好意で相席させてもらう。

 上板橋で、落語塾のグループをやられているという方。

 世の中、いろんなことをしている人がいるものである。世間から見れば、熱心に短歌に関わっている方が不思議なのだろうけれど。

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ハンコ。

Photo_2  文化祭の片づけ担当として、出勤。

 でも、統括責任者のふところの広い先生が一手に引き受けてくださっていて、私はうろうろするばかり。邪魔しないようにおとなしく過ごす。

 きのう、おとといは、3月に卒業した生徒に多く会った。

 浪人生は、センター試験の願書提出のための「卒業証明書」が必要。それには、担任のハンコが要る。
 だから、(しぶしぶでも)担任に会いに来ることになる。来れば言葉を交わす。
 ああとか、うんとか言うだけの生徒、じゃなくて元生徒、話のはづむ元生徒。いろいろだ。

 大学はまだ夏休み。プチ同窓会のように誘いあってやってくる。〈卒業生 対 現役生〉のスポーツイベントもある。
 大学の授業は、学校や予備校のほどおもしろくない、というのが一致した意見。
 週に1つでもコレゾという授業を見つけてほしい、と伝える。

 写真は、うちの近くの沖縄そば専門店〈めーばる製麺〉の「あーさそば」。なかなかうまい。

 休日だが、豚インフルエンザ罹患の知らせが、少しづつ入ってくる。どうなることか。

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馬肉のように。

St2c0010  文化祭2日目。

 午前中、サッカー部の中1 対 教員 のサッカーの試合に参戦。

 とはいっても、20分間、ほぼ立っているだけのような状態。

  担任にハナを持たせようと他の先生方がボールを回してくれるのだが、最初の5分が限界であった。体の動く先生方のじゃまをしてしまっただけ。申し訳ありません。

St2c0013 数日前、クラスのサッカー部の生徒に取り囲まれて、 出てくれないと試合が成立しないんですと、嘆願されたのだった。

 その時、ふと自分が中1のときを思い出した。(大げさだけど。)

 芝中学1年生の剣道部員だった私は、学園祭の〈先生 対 生徒〉の試合のために、自分の責任で、対戦する先生を呼んでこなければならなかった。

 いろいろお願いして回ったあと、困り果てて、(当時は非常勤であられた)小嶋先生にお願いした。先生には剣道のご経験もなかったはずだが、快く引き受けてくださったのだ。
 先生が僧籍にあられると知ったのは、後のことであった。

St2c0015 今日はイレブンのうち、担任のクラスの生徒が5人もいたので、まあ、よかったかなあと思う。

 最終の花火打ち上げのあとも、実行委員の生徒が帰るまで待機していて、解散。

 写真は、先日の栄寿司のもの。

 馬肉のように引き締まったマグロの赤身、刺身のようなアジフライ、揚げナスなど。

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映画。

St2c0006  勤務校の文化祭初日。

 中1のわがクラスは、7分ほどのコメディー映画を製作・上映。

 プロジェクターとスクリーンを2万円でレンタルした。

 企画の段階で、映画なんかできるわけないじゃないか!! と反対したのだが、一部の生徒の熱意とクラスの総意で決まってしまったのだ。

  5月の段階で、できたてのクラスに担任としてのヴィートウ(拒否権)を発動する勇気はなかった。

090919_09170002_0001  私の予想にかなり反して、ビデオ用ソフトを使って、実写に音をかぶせたり、アニメを挿入したり、字幕やエンドロールなど、本格的にやってあった。

 その種のソフトが使いやすくなっていることは確かだが、使いこなせてしまう生徒たちもすごい。

 昼は、ちょこっと抜け出して〈一六八〉で、「高菜と春雨の炒め」。見た目は地味だが、ここの高菜のうまさが生かしてあって美味。

 春雨でお米を食べるのはちょっとグロテスクたけれど、うまいものはうまい。

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今井恵子さんの書評。

 今週の授業で、PP&Mの歌を扱ったばかり。

 そのMである、マリー・トラバースさんが亡くなったという記事を発見。合掌。

 「短歌往来」10月号に、今井恵子さんに『アスタリスク』の書評をいただく。

 いつも、今井さんの理知的な批評を感心して聞いているから、自分の歌集を書いてくださるのは光栄。

 身構えて読んだけれど、こそばゆいくらい褒めてもらう。

 なんと、引用が2首のみという大胆な一文である。今井さんの筆力に感服である。ありがとうございました。

Photo

 

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ながつまさん。

Photo  長妻昭さんが大臣になった。

 私の住む中野区と、南に接する渋谷区が選挙区。

 このあたりは「地盤」というイメージはないが、彼の活動報告のチラシはよく読んできた。駅頭での演説も何度も聴いた。実直そうな人である。

 私が中野区に引っ越して最初の、2000年6月の総選挙で自民党の大物にまさかの勝利で初当選。

 それ以来、やる気のある中年のオジサンがまじめにがんばった結果、議員になり、たったの4選目で大臣まで任される過程につきあったことになる。

 家では、ナガツマさんと気楽に呼んで話題にしていた。

 閣内では、前原氏に次いで年若の49歳。テレビ映像を見ると、少しやつれているようにも見えて心配です。

 この時期、特に仕事の多そうな厚生労働省。官僚にいじめられるかもしれないけれど、あまり頑固にやりすぎないで、健康に留意してがんばってほしいと思う。

 写真は、ひさびさの〈オリエントスパゲティー〉、「牛肉の赤ワイン煮と六種類のキノコのデミトマトソースのスパゲティー」。

 パスタにおいしいビーフシチューをかけたという感じ。ぜいたくな一品でございます。

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47年前。

Photo  国会議員から選ばれる内閣総理大臣。

 だが、衆議院が解散して、国会議員でなくなっても、次の首相が任命されるまでは、その職責を続ける。

 ということを、きょう、はじめて知った。

 きょうのように、午前中に内閣総辞職して、そのあと新首相が指名・任命されるまでの半日の空白はどうなってるのかな、という疑問の結果の知識。

 権力の移動に一秒も隙があってはならないはずだから、その「瞬間」があるはずだ。それは、皇居で天皇から何かの紙をもらうときなのだろうか。
 他国から攻められる可能性は少ないにしても、大地震の可能性はある。

 実際に、関東大震災発生時に首相は病死8日後で空席だったそうだし。

 まあ、そんなこととは無関係に、授業では「風に吹かれて」を紹介する。ブロウイン・イン・ザ・ウインド。Blowin' in the Wind。

 この哲学的な歌が、なんと、中1の教科書に載っている。別プリントの穴埋め問題にして、ボブ・ディランとPP&M(ピーターポールアンドマリー)を聴き比べた。生徒の好みは断然PPM。

 この曲、1962年のリリース。なんと47年前。(穂村さんの生まれた年だ。)

 写真は、ファミリーマートの塩とか鶏とか名前のついた弁当。けっこううまい。

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神。

Photo_2  午後、3月まで2年間担任した卒業生を学校で発見。

 運動部の後輩の指導に来たという。

 せっかくなので、授業時間の一部を割いて中1の生徒に紹介した。

 彼はかなり優秀で活発な(得点にこだわるという意味でなく)生徒だったが、紙一重(ダンボール一枚くらい)の差で、都内の国立大学には届かなかった。

 中学時代の過ごし方のアドバイスを求めると、

 「いつも、なんでだろう、という疑問を心に抱け」「ヤルときはヤレ。」と言う。突然の指名なのに、いいことを言ったものだ。

 個別の教員対策(3月までの高3担当の多くは中1担当になっている)も聞く。

 たとえば、「現代文のY先生は、大事なところは必ず2回、大きくて甲高い声で言うから、そこをメモしておけばテストは大丈夫」とか、「数学のM先生は、数学の神(ネ申?)だから、おそれずにどんどん質問すべし。」

 などなど。しごく真っ当なアドバイスであった。

 ほんとうは、内容なんてどうでもいいのだ。この学校にはちゃんと先輩がいて、自分もこのままいけば、こういう人になれるかもしれない、という期待を抱かせるのが大事だと思う。

 だから、機会があるごとに卒業生には教室に来てもらっている。これからもそうしたいなあ。

 写真は、ある先輩からいただいたブドウ。山梨県牧丘産。超美味。多謝。

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ひかうせん。

0001_2 快晴で過ごしやすい一日。

 「NHK短歌」10月号は、偶然だがすごいことになっている。

 書評の他に、馬場あき子さん選の巻頭秀歌のグラビアと、テレビ出演時の写真、の計3箇所に登場。

 高野公彦さんが「近代短歌の巨人たち」北原白秋の1回目を執筆、小島ゆかりさんの連載もある。

 グラビア写真はこの右のページにも空が広がっていて、鈴木正樹さんの

・穴掘れば縁に犬来てほれぼれと穴の深さと我を見ている

が掲載されている。

 民主党政権になったら、晴れたら学校休み、ということはないかなあ。

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豆豉味。

Photo_6 更新を停止していたはずの、「詩のこころ」

 ひさびさに開くと、『アスタリスク』への長文のコメントがあった。

 いまごろですが、ありがとうございます。気づかなくてすいません。

 私も、スパゲティー屋のカウンターに居座って(ワインを飲みながら)2時間くらい歌集を読んでいたら、厨房の人から

Photo_5「それって、短歌ですよねえ?」

と言われたことがある。

 まあ、これまで、知り合い以外で、公共の場で歌集を読んでいる人を目撃したことはない。

 喫茶店で聖書研究をしているグループを見ると、なんだろうと思うけれど、「ルノアール」で読書会とか歌会をやっている姿の方こそ異様なんだろうなあ。

 そもそも、短歌をやっていることが異様かもしれないんだけど。

 写真は、過日の〈一六八〉のつづき。〈ヤリイカとニラの炒め〉、〈ホイコーロウ・トーチーウェイ(回鍋肉豆豉味)〉。ともに美味。

 おすすめ黒板の漢字が間違っているのかとおもったけれど、「豉」が正しくて、「鼓」は間違いというか当て字らしい。

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NHK短歌。

 4連勝中の千葉ロッテであったが、病み上がりのダルビッシュに簡単にひねられる。そんなに実力が違うのかなあ。

 それでも、4カード連続勝ち越し。先発陣の安定はなんなんだろう。

 「NHK短歌」10月号が届く。

 清田由井子さんから『アスタリスク』の書評をいただく。ありがとうございます。備忘のため転載させていただく。

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マシュマロ。

Photo_2  中1の英語の教科書に、マシュマロを焼くシーンが出てくる。

 カリフォルニアに住む日本人少年が、友人一家とキャンプに出かける場面。

 焚き火の周りの挿画がある。

 「ジュン、もうひとつマシュマロ食べる?」(How about another marshmallow, Jun?) という文。

Photo How about~? の例文のために、わざわざマシュマロという語を導入する必要はないのになあ、と思うけど。

 生徒に聞くと、3分の1くらいがマシュマロ焼き(焙り)体験をしたという。小学生のキャンプや、庭のバーベキューで。

 そういう文化が少しづつ浸透しつつあるのか。安っぽい文化だなあ。

 私はそういう経験はない。そもそも、マシュマロを食べない。

 写真は、過日の〈一六八〉。夕方早めに行くと、餃子を包んでいた。

 リズミカルとはいえない速さで、ひとつひとつ大事に包んでいるといった感じ。これがうまいのだ。

 上の写真は、エビとキュウリをさっと炒めたもの。単純簡素でうまい。

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レモン。

090910_10170001  今日は、ナインワンワン。9月11日。

 この日が、たとえば8月22日だとしても、エイトトゥートゥーとか呼ばれなかったのだろう。

 あくまで、警察などの電話番号として通用していた数字の並び(テロ犯はそれを意識したらしいが)だからこそ、ナインワンワンと呼ばれるにちがいない。

 と、勝手に推測。どうでしょうか。

 中1の生徒に、その様子を覚えているかと聞くと、半分くらいが手を挙げた。
 彼らは1996年~97年の生まれ。たとえば96年6月生まれだと、2001年のその日に5歳だったということになる。

 じゃあ、阪神淡路大震災は覚えているかと訊くと、調子に乗って、覚えていますと答えるヤツがいる。生まれる前の話であるのだけれど。

 写真は、香川県の友人からいただいたレモン。

 いつも輸入物の安いレモンばかり使っている身からすると、やはり国産品はいいなあと思う。

 いや、国産だからというよりも、高級なものをくださったのだとも思う。ありがとうございます。

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かじりつく。

Photo_2  研究日。

 あれこれとやらねばならないことがある。中年とはそういうものなのか。

 昼は、〈たっぷり厚木産無農薬ナスと、イタリア産ポモドロと、たぶんトルコ産の胡麻と、たぶん太平洋産のツナ、のペンネ〉を作る。

 ペンネはイタリア製だけれど、小麦粉はオーストラリア産かもしれない。

 イチローの新たな記録が話題になっている。

 新聞記事もテレビの映像も豊富だ。でも、イチローをなかなか目の前で見られない。日本にいる人々は、彼の「情報」を享受しているに過ぎないのだろう。

 かつては、イチローの打席になると内野席の観客の一部はフェンス近くまで寄っていって、かじりつくように見ていた。私だって、コレがイチローかと眼を見開いて見ていたものだ。

 でも、彼を見たのは、2001年8月末のシアトルでの試合(その日、彼は5-0。佐々木も出なかったなあ。)が最後である。(そのすぐ後に9・11が起こった。)

 ニュース映像ばかり見ているのは、秀歌抽出だけ読んでいて、歌集として読んでいないものかもしれない。と余計なことも考えた。

 アメリカのファンのために働かないで日本のファンのために働いてほしい。というのが、ホンネである。

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クデンさん。

Photo  ある先輩の歌人が、大久保の「くろがね」に誘ってくれた。

 勤務地の近くにあるからだ。

 井伏鱒二にゆかりのあるお店らしい。その方も何度か編集者といらしたと言う。

 昔ながらの居酒屋で、静かでいい。食べ物はしっかりしている。2人のご婦人だけで切り盛りされているようだった。

 うすぐらくて、ケイタイでは写真がめちゃくちゃになる。(↑は、ままかり。)

 高野公彦氏

・味噌汁を飲みつつ思ふ今朝よりはこの香嗅ぐなき井伏鱒二氏  

                               『般若心経歌篇』

を思い出した。

 というところから、朝日歌壇の公田耕一さんの話になる。クデンさんなのか、キミタさんなのか、コウダさんなのか。

 彼の歌の舞台である横浜にはクデン小学校もある。だから、クデンであるはずというのが、その場の一致した見解となった。

 「田」と「耕」はつじつまが合いすぎるから、ペンネームだろう。ほんとうはホームレスではないんじゃないかとも思う。それはそれでいい。

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1001。

090908_12320001  きのうが、ちょうど1000回目の記事。

 野球でいうと、1000本安打か、1000イニング投球か、あるいは、1000本ノックくらいかもしれない。

 勤務校では、中学の英語は週に6時間。そのうち1時間はクラスを2分割しての「英会話」。日本人も付く。

 週に1回はその打ち合わせがある。

 きのう見ていた、"Who Am I?" (私はだれでしょう?)のプリントには、有名人がたくさん載っていた。
 
 中村俊介、バラク・オバマ、朝青龍、ベッキー、松浦亜弥、デイヴィッド・ベッカム、イチロー、タイガー・ウッズ、ペヨンジュン、香取シンゴなど。よく調べて作るものであるなあと思う。

 こういうので、生徒をおもしろがらせようとするのは、いい試みである。 

 麻生太郎の写真もあった。だが、カナダ人の先生は、テクニカリーに言って、来週の前半まではアソーが首相なわけだから、このプリントは使えます、といっていた。

 さすがである。英会話の先生の鏡のような人だ。そういう人材が勤務校には多いと思う。

 昼食は、ファミリーマートの「ガイパットガパオ」(鶏肉のバジル炒め)。

 ちゃんと目玉焼きまで乗っているのがえらい。

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吾木香。

0001  きょうも読書会だったのだけれど、急用で欠席。関係者の方々、すみません。

 対象は、なんでだっか、私が提案した三ヶ島葭子『吾木香』であった。

 くやしいので、抽出した歌から備忘のために挙げておく。

 この歌集は逆年順を基本に時期が分かりにくく(注はあるけど)編集されている。

 やはり歌集は、編年体を基本にお願いしたいんだけどなあ。

 歌集前半(時期として後)の「アララギ」の歌のほうがいい。

 後半の「スバル」時代(実は「青鞜」時代)の情熱あふれる歌は、言葉がついていっていないと思った。もちろん、その時代には大きな価値はあったののはわかる。

・友の家の厠へゆくと下駄穿きぬみやこべ遠くわれは来てあり

・やがて夫の姿見ゆべきひとときをひとりの心たのしみてをり

・百姓が車に積みて売りに来し漬菜を買へば氷こぼるる

・君がこと思ひて何かほほゑみしおのれを見たるいきどほろしさ

・たへがたくものなつかしき夕ぐれよわが櫛をさへ手にとりて見る

 ちなみに、三ヶ島葭子は、1886年生~1927年没。明治19年~昭和2年。

 次は、当然ながら、原阿佐緒へゆく。

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角大師。

 晴天の日曜日。

 午前中、マンション管理組合の理事会。いろいろ議論。2時間半。

0001_2 午後、実力考査の採点のつづき。

 夕刻、いつもの読書会。司馬遼太郎『街道をゆく』16巻〈叡山の諸道〉の真ん中約80ページ。

 曼殊院の話、呉音・漢音の話、寺院建築の話、信長・秀吉・家康と天皇家の支配/被支配の話、檜と杉の話、ガラスの話、最澄と空海の話、などなどがおもしろかった。内容の濃い部分であった。

 角大師の話があった。元三大師が鏡に向かって禅を組んでいたらこんな(→)姿になっていて、弟子が写し取ったところ、元三大師が版木にして刷れと命じたという。

1_2  その後、該当部分を含めたディスカッション(というほどでもないけど)をしながら、「コスモス」の将来を論じながら、飲み食いする。

 千葉ロッテは快勝。

 ベニーのインタビューを聞くと、来年も神戸で会いましょうなんて言ってる。まあ、これまでありがとうございました、とは言えないだろうけれど。

 でも、バレンタインは、レフトスタンドの前まで行って、ふかぶかとオジギをしていた。それって、毎年やっているのかな。

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プラクティス。

Photo_2   実力考査の採点をしている。

 中1の英語は、最初の10分弱がリスニング。

 英単語を聞き取って和訳を答える問題では、breakfast と放送されたのに、7割くらいの生徒が practice だと思って「練習」と書いた。

 pとbの発音は清濁の差だけだが、おもしろい現象だった。

Photo_3  夜は同僚たちと新大久保駅裏の(浦、だったらいいのにな)〈麗郷〉へ。

 またにんにくの芽炒めを食べる。好物なのだ。下の写真は、豚の耳。他にもあれこれとよく食べた。

 同僚とはいつも学校の話ばかりになる。学校運営から個々の生徒の話題まで。みんな学校が好きなのだ。

 ホントはもっと個人的な話をしたいのだけどなあ。

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ミツザワ。

090904_12020001_0001_2  実力考査2日目。

 いつも思うのだが、勤務校の先生方の作る試験問題は、ほんとうによく練られている。そのまま本にして出版したらいいのになあと思うものも多い。

 今日は中1の国語の監督にあたっていた。

 読んでみると、角田光代さんの「ミツザワ書店」を中心にした、オリジナルの問題。

 小説が苦手な男子校生に、小説を好きになってもらいたいという、教員の思いが伝わってくるようであった。問題を解きながら、泣きそうになった生徒もいたかもしれない。

 こういう問題を解いていけば、きっと実力がつくだろうなと思う。

 実力考査というのは、その場で実力がつく考査でもあるのだろう。

 昼は、生徒が帰ったのを見計らって、〈一六八〉を再訪。「にんにくの芽と豚肉炒め」。チンジャオロースのチン(青)がにんにくの芽になったもの。

 授業のある日には外出できないから、こういう日にささっと行くだけだけれど。ささやかな楽しみである。

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氷原。

 2学期3日目。

 で、いきなり〈実力テスト〉。

 早すぎるタイミングだと思うが、他に動かせなくなってそう決めたのだ。行事予定は、全教員に原案が示され、全員の合意のもとに決められる。

 「氷原」9月号の「新着寸感」欄にとりあげていただく。佐藤武さんという方。面識もないが、ありがたいことである。

 あまり取り上げられない歌を挙げてくださっている。ありがとうございます。

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親指。

Photo  2学期2日目。

 「登校したら石鹸で手を洗いましょう」というプリントが学校から出る。

 とはいえ、放っておいてきちんと手を洗うヤツなんていない(だろう)。

 と思って、朝のホームルームの時間に全員に手を洗いに行かせた。

 石鹸で洗う習慣が身についてくれればいい。今後も続ける予定。

 そのプリントにもあったが、指先や手首まで洗うのが大切らしい。

 かつて、冬のインフルエンザが流行していたときに、木村拓哉、「ボクは親指まで念入りに洗ってるんですよ。」というような発言をしていた。

 予定に穴を空けてしまうときの衝撃の大きさを知っているのだろう。さすがである。(でも、本当にやっているのかどうかは不明ですね。)

 午後の会議では、豚インフルエンザへの対応が再度話し合われる。生徒だけでなくその家族がかかったときや、かかった〈疑い〉がある場合の対応にも及んだ。

 なんとかならないかなあ。

 写真は、先日の裏磐梯のホテルにいたクマ。和む。

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甜醤。

Photo 今日から2学期。

 午前、始業式。午後、職員会議などの会議、会議。

 担任しているクラスは全員が出席。

 かつて、この9月1日に学校に来ず、そのあとずっと来なくなってしまった中学生がクラスにいた。

 だから、出席確認のときには、少し緊張するのだ。

 他のクラスには、豚インフルエンザの疑いで欠席している生徒がいる。

 保健所の基準だと、1クラス3人の感染者がいれば「集団感染」というらしい。なんとか乗り切りたいが。

 昼は、ひさびさに〈一六八〉へ。

 ナスの甜醤味定食。甜麺醤と甜醤は同じらしい。ナスの甘辛味噌炒め、といえばわかりやすいか。おいしかった。

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