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どうにもこうにも。

Photo_5  奥村晃作さんの『多く日常の歌』(ながらみ書房)を読みました。

 率直に厳しく申し上げざるをえないです。

 やはり、本は装丁も大切でしょう。それに組み方が途中で変わるのも奇異に感じられました。

 たった1年で、1000首もできたというのはすごいことです。でも、やはり無理なものは無理ですね。量産は良くないと思います。何を焦っておられるのか。つぎつぎに出されても、逆効果のような気がします。(歌集の歌を数日後に総合誌で見ました。時間を置いて推敲するともっといいと思います。)

 「自選力乏しい人が自選する歌集―歌集は甘くはないぞ」と自ら歌集で言ってらっしゃるますけれど、どうにもこうにも、です。

 言葉はほぼきちんとしていますが、素材の向き不向きはあるし、力技でも丁寧に詠んであればなんでもおもしろい、というわけでもないのが歌の本質だと思います。そういうことを考える素材になる歌集でしょう。

 描写と説明の違いということも議論になるかもしれないですね。

荻原裕幸さんは、

「いよいよただごとが極まり、あくまでも文体や修辞の是非を問う従来的な秀歌観に近いところで捉えて読む、というのが難しくなって来た気がする。自在の境地に達しつつあると言うべきか。」

 とおっしゃっているけれど、ものは言いようで、かなり痛烈である。

 良いと思ったのは、以下の歌です。(写真は、高田馬場「ぶぶか」のラーメン。もやしとメンマをトッピングしてある。無関係です。)

・千両の実は葉の上に付くゆえに万両よりも色濃い赤だ

・朝明けの目覚めの床のうれしさは「ゆうべお酒を飲まなんだこと」

・自然なる慣習として天皇は参議院本会議場に行くのみ

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