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三万。

 先日の批評会で、さすがだなあと思うことがいくつかあった。

Photo_3 その一つ。私の歌なのだが、

満員のスタジアムにて思ふこと三万といふ自殺者の数

について。(歌の出来不出来はともかくとして。)

 Aさんは、「どこの球場か不明で満員が何人か曖昧だから、例えば(千葉)マリンスタジアムと歌に入れたらどうか?」

 Bさんは「場所はどこでもいい。5万とか6万いるうちの3万という大きな数字がわかればいい。」

 とおっしゃった(と思う)。すると、高野公彦さんが、

満員、三万、と書いてあるのだから、そのスタジアムの定員が三万人で目の前にしているのが三万人だということは自然にわかる。スタジアムの観衆の数と一年間の自殺者の数が同じだというところがおもしろいのだ。」

 という意味のことを発言してくれた。

 まさに、私が狙っていたのはこの読み。それをそのまま読み取ってもらえたのはうれしい。

 そして、それにもまして、歌を読むときににそういう的確な(作者側から言えば)、読みのできる高野さんという人はきっと、短歌を読んでいるときに、ちゃんと作者の言いたいことがわかって幸せなのだろうなあ、と思ったしだい。

 ついでに言うと、だからこそ、きちんと表現できていない作品に対する怒りも同じ根っこから来るのだろうな、と思ったしだい。

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