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3023首。

 ようやく、『安立スハル全歌集』を読み終える。こういう本は、いつだって読めると思っていると、いつまでも読めない。幸い、五十首ほど抄出する必要があったので、期日に間に合わすべく、熟読した。

 いい歌ばかりで、早く読みたくなかったというのも本音。少しづつアタマに染みこむように、日にちを空けて読みたい歌である。『この梅生ずべし』以降の3023首から50首を厳選。しかし歌集というのは、抄出していい歌だけを読めばいいというものでもない。この夏にもう一度、ゆっくりと読んでみたいものだ。

・誇りうるものありとせば持ち古りて十九年の糠味噌くらいか

・全力をつぎこみて鳴く蝉のこゑ聞きたる今日はこれで足らひつ

・詩が書けぬほどに弱るな詩が書けぬほどに弾むなこのいのちひとつ

・一本の指を傷めし些事すらがかくも気力を殺ぐといふこと

・ひそひそと六十五年のかたまりの生きて動いて葱きざみ居る

中盤の5首。見開きの左ページの下に作成年代が書いてあるのが助かる。

 古本屋で偶然手に取った歌野晶午『葉桜の季節に君を思うということ』を一気に読む。こういうことができるのも、夏休みのいいところ。おもしろかったけれど、全体を統べるあるモノにはちょっと無理があるというか、ずるいという感じがした。

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